ナイジェリア五輪代表のサムソン・シアシア監督【写真:Getty Images】
五輪初戦に間に合うのか…。日本代表とリオ五輪で対戦するナイジェリア代表は、合宿地のアトランタからの出発を何度も逃して大きな話題となっていた。しかし、ついにブラジルへ向けて飛び立つ準備が整ったようだ。
チームに帯同しているコリン・ウドー記者はアメリカ東部時間4日6時25分頃、ツイッターに「ナイジェリア代表チェックイン中」とのコメントと、アトランタの空港で選手達がカウンターに並ぶ写真を投稿した。その後出国審査を通過したことも確認されている。
これまでに報道されている情報ではアメリカ東部時間4日7時に離陸し、時差のない試合会場のブラジル・マナウスには日本戦開始7時間前、現地時間14時に到着する予定となっている。すでに少し遅れているが、まもなく出発すると見ていいだろう。
チャーター機が「小さすぎる」との理由で一旦フライトをキャンセルしたナイジェリア代表だったが、アメリカ『CNN』によればアトランタに本拠地を置くデルタ航空が特別に新たなチャーター便を手配したという。
またちょうど20年前の1996年8月3日に、ナイジェリア代表はアトランタの地で五輪の金メダルを獲得した。その経験から験を担ぐため出発を延期してアトランタで練習することを選んだとしている。
チームを率いるサムソン・シアシア監督も「我々はここ(アトランタ)にいられて嬉しい。ここで他の国と同じように努力を続けてきた。ナイジェリアサッカー協会は我々がオリンピックのためにいい準備ができるよう後方から支援してくれた」と述べており、出発延期は意図的なものだったことをうかがわせている。
アトランタと試合開催地のマナウスには時差がなく、他の乗客を気にしなくてよいチャーター便では十分に休息をとることもできる。またブラジル着陸から試合開始までも7時間あり、体をほぐしたり食事を摂ったり、最後の準備をする時間も十分に残されている。
戦いの地ブラジルへの出発延期を巡る一連のゴタゴタは日本を油断させるための作戦だったのか。合宿地に試合会場と時差がなく、過去にいい思い出のあるアトランタを選んだところから周到な準備が進められていたのかもしれない。
ベールに包まれたナイジェリア代表の姿はまもなくマナウスのピッチ上で明かされるだろう。リオ五輪グループステージ初戦の日本対ナイジェリアは日本時間5日10時キックオフ予定となっている。
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