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前回大会の雪辱に燃えるイタリア。攻撃的なアズーリは“死の組”で通用するか?

前回大会の雪辱に燃えるイタリア。がしかし、クジ運悪く“死の組”を引いてしまった。果たしてアズーリは勝ち上がることが出来るだろうか。プランデッリが作り上げた普段とは違うポゼッション志向のチームを分析する。

text by 神尾光臣 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

「フランスを助けるためにあらかじめ操作された、恥ずべき抽選だ」

「スキャンダルだ」

 組み合わせ抽選会から一夜明けた7日の、コリエレ・デッロ・スポルトの見出しである。第一ポッド以外の欧州9カ国のうち、予選で最も成績の悪かったチームが第二ポッドに回されることになるという規定が、直前で抽選という形に変更。

 イタリアと因縁浅からぬフランスが助かることに数日前から非難報道が相次いでいたが、よりによって自分たちが貧乏くじを引かされる羽目になった。結果ウルグアイと、何よりイングランドという厳しい組み合わせになった。

「フランスを助けるためにあらかじめ操作された、恥ずべき抽選だ」と同紙は陰謀論もぶち上げる。抽選会の中継を担当していたスカイ・スポーツのアナウンサーも、「フランスは本当に厳しいグループに入ってしまいました。きっとプラティニ(UEFA会長)も頭を抱えていることでしょう」と皮肉たっぷりに実況していた。

 2006年ドイツ大会で4度目の優勝を果たしながら、前回大会は余裕と見られていたグループリーグでまさかの敗退。汚名返上を目指すところにいきなりケチをつけられた格好だ。

「いや、イタリアは勝ち進むだろう。クオリティの高いチームへと変貌したし、彼らのサッカーは好感を持って見られるようになった」。そう語る声もある。日本代表のザッケローニ監督が、母国のメディアを通して送ったエールだ。

 目標は当然好成績、何より前回大会の雪辱である。そのためにアズーリは、守備を固める伝統の『カテナチオ』を捨て、4年越しでスタイルの転換を図ってきたのだ。

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