ローマのフランチェスコ・トッティ【写真:Getty Images】
イタリアサッカー界が誇るレジェンド、フランチェスコ・トッティは、現代サッカー界は「金ばかり追いかけ、魂がなくなった」と苦言を呈している。26日、イタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』などが報じている。
FWゴンザロ・イグアインが、ナポリから巨額の移籍金とともにライバルのユベントスへ移籍した。トッティはこれについて、「今の時代、サッカー選手も漂流民の様になっている。金を追い続け、心が無くなっているね。それが、自分と他の選手との違いだろう」と述べる。
そして、「ファンはサッカーを楽しむため、そしてチームに忠誠を尽くす選手を見るためにスタジアムへ行くのだ。裏切り者を見に行くのではない」と語り、「その点においてもイグアインのユベントス移籍はひどいものだ」と続けた。
さらに、ローマ一筋25シーズン目を迎えるトッティは「魂で続けるプレーヤーがいなくなった。もし、私が金を追いかけていたなら、10年前にローマを離れていただろう。私にとって大切なのは情熱であり、金ではない。ずっとローマのユニフォームを愛してきた」と自らの想いを語っている。
当たり前のように、巨額の金が動き、人も動く現代サッカー界。ひとつのユニフォームを25年間着続けるトッティには到底理解しがたいものだろう。レジェンド・トッティが鳴らす警鐘は、その渦中の人々に届くのだろうか。
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