主力移籍。トゥヘル監督のコンセプトに変化は?
期待と不安のプレシーズンが始まった。
2016年7月14日から16日まで、ボルシア・ドルトムントはキッツビュールにて短期合宿を行う。キッツビュールは、オーストリアのチロル州にある避暑地である。深い山間には別荘が立ち並ぶ。
14日に合宿地に入ったドルトムントは、早速、同日18時30分よりブンデスリーガ2部所属のFCザンクトパウリとテストマッチを行う。15日と16日の午前には公開練習が行われ、約1,100人の熱心な黄色いファンが詰め掛けた。
そして16日の午後には、ドイツのミュンヘンに移動する。2部所属の1860ミュンヘンとのテストマッチを最後に、BVBは慌ただしい3日間を終えた。
今季のプレシーズンで最初の短期合宿を通して、垣間見えたのは“昨季との変わらなさ”だった。一般公開された練習の内容は、普段ドルトムントのブラッケルでプレスに公開されているメニューと変わるところはない。フリーマンを活用し、ロンドを中心に据える。
合宿に先立つ12日の会見でトゥヘルは、今季について「創造力を高め、何か新しい解決策を見つける」と語った。昨季の主軸、フンメルス、ギュンドアン、ムヒタリアンは新天地を求めて移籍した。3人を失ったことは痛手だが、嘆いてばかりもいられない。新規獲得選手で大きな穴を埋めるだけでなく、BVBの新たなスタイルを創造していく。
一方で、トゥヘルは「再編成するまで少し時間が必要」とも付け加えた。
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