ユベントスのアルゼンチン代表FWパウロ・ディバラ【写真:Getty Images】
セリエAは、欧州で唯一国外出身の若手選手の方が自国出身の若手選手よりも出場時間が長いリーグとなっているようだ。13日付のイタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』が報じている。
スイスにあるスポーツ教育機関CIES(スポーツ研究国際センター)が発表した2009年の6月から2015年の12月までのデータによると、セリエAは小国のリーグを除き、欧州31ヶ国のリーグで唯一U-22世代の外国人選手の方が同世代のイタリア人選手よりも出場時間が長かったリーグのようだ。
キプロスのようにU-22世代の選手を起用した時間が最も短い国(全体の6.2%)にせよ、クロアチアのように起用した時間が最も長い国にせよ(全体の28.7%)、どのリーグでも自国選手の方が外国人選手よりも出場時間が長い。
その一方でセリエAだけは、自国選手の出場時間が全体の3.3%に対して外国人選手の出場時間が全体の4.2%と、外国人選手の出場時間の方が長いリーグとなっている。その上、自国選手の出場時間が欧州で最も少ないリーグだ。
ローマのワルテル・サバティーニSDは、先日「セリエAから4部までで有能な若いイタリア人選手を探せとスカウトに指示したが、結果は最悪だったよ。いないんだ。ローマでは脇役にしかなれない」と嘆いている。
しかし同紙の調査によれば、CIESのデータとは反対に同国のU-22世代のレベルは低いわけではなく、むしろ欧州でも上位に入るほどの優秀なレベルのようだ。実際にU-21EUROでは2013年大会で準優勝と一般的に若手育成が盛んとされるオランダ、フランス、ベルギーといった国々よりも優秀な成績を収めている。
セリエAに外国人選手が多いことは前から指摘されているが、確かにもう少し若い国産選手にチャンスを与える必要はありそうだ。
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