“クリプトン星出身”の主将サネッティ
「もう故障が再発しないことを望む。ボールを奪い返す上でも非常に重要だし、私は彼のような選手は好きだ。アウトサイドを多用する自分のサッカーでは、(攻撃的な)ウイングとしても機能する存在。ここからの試合では特に彼の力が必要だ」
長友が2試合ぶりにリーグ戦出場を果たした9日のパルマ戦後、インテルのマッツァーリ監督はそのように信頼を物語った。実際故障で長友が外れていた間、ピッチ上でも影響はかなり見て取れた。得点への貢献もさることながら、攻守両面をこなせる彼の運動量はマッツァーリの戦術の成立に不可欠になっていたのだ。
左足ふくらはぎを痛めて途中退場したボローニャ戦では、アルバロ・ペレイラが出場した。左利きという利点があり、攻撃には意欲に絡もうとしていた。だが守備ではエリアに近いところでファウルを冒したり、危ない形でボールロストをしたりなど、相変わらずの不安定さも露呈。
逆サイドには高めにポジションを取るジョナタンがいる関係もあってか、次節のサンプドリア戦でマッツァーリは、アキレス腱断裂の故障から復帰したサネッティを左WBで先発起用した。
本来なら来年2月と言われた復帰時期を大幅に早め、ピッチに戻った主将は「クリプトン星出身者だ」と改めて恐れられた。40歳にしてフィジカルを整え、練習で信頼を勝ち取り戻ってきたことは手放しで賞賛に値する。だが、復帰したての彼に広範囲の上下動を課すことは、さすがに無理があった。