イタリアはまたもスペインと。22年未勝利も接戦に?
「Mamma, la Spagna!!(なんてこった、スペインだよ!)」
スペインがクロアチアに敗れ、グループD組の2位が決まった翌日の22日、伊スポーツ紙の『ガゼッタ・デッロ・スポルト』はそんな一面の見出しを掲げていた。少なくともイタリア側にとって、決勝トーナメント第1回戦で当たりたくない相手だったということは分かる。
4年前のEURO2012決勝で0-4と大敗。さらに2008大会でも準々決勝でPK戦の末に敗れており、スペインはイタリアにとっての“壁”となっている。事実スペインはイタリアに対し、1994年W杯アメリカ大会の対決以来負けていない。
もっとも、親善試合も含めてドローで決着を見ることが多いのもこのカードだ。ボールを支配して攻めるスペインに対し、イタリアは引いてゴール前のスペースを消しカウンターに徹する。相反するスタイルのぶつかり合いは、一進一退の内容になることが多いのだ。
両代表は3月にも親善試合で対決しているが、その時も結果は1-1のドロー。そして今回も、試合展開は拮抗したものになると考えらえる。
グループリーグでスペインは、勝利したとはいえ守備を固めたチェコに苦しんだ。引いてゴール前を固める相手に対しスペースが見つからず、自慢のポゼッションもシュート前に余計なタッチを増やすだけの結果に終わっていた。
本来ポストプレーよりは裏抜けで良さの出るアルバロ・モラタは前線で孤立気味になり、ノリートもサイドで分断。ゴールを挙げるのは試合終了直前、しかもプレースキックからの流れで空中戦という形となった。