Jリーグは21日、都内で理事会を開催し、それにともなう記者会見を行った村井満チェアマン【写真:工藤明日香 / フットボールチャンネル】
Jリーグ(日本プロサッカーリーグ)は21日、都内で理事会を開催し、それにともなう記者会見を行った。
この日の朝、一部で来季のJリーグ放映権が21日に決定されるとの報道があったが、村井満チェアマンは開口一番これを否定。「放映権は非常に重要なこと。Jリーグの発展を左右しかねないものだ。結論には至っていない。(選定)途中でお伝えすることはない」と語った。
理事会では放映権に関する第1回の議論が行われ、3時間に及んだという。「これは来季の(放映権の)選定。あまり引きずることがないようにしたい。色々な角度から議論した。いくつかの課題も明確になった」とチェアマンは述べている。
今年までJリーグはスカパー!と契約しており、その金額は年間30~50億円と推定されている。来季へ向けての入札企業は3社。既存のスカパー!、そして新規のソフトバンクと、NTTグループと手を組んだパフォームグループとが争っている。
来季となると、ファンへの告知や放送準備などを鑑みて、残された時間は少ない。選定作業は大詰めを迎えていると見て間違いない。
新規入札企業は現契約の2倍以上の金額で入札していると見られている。放映権料の増加は各クラブの収入増につながり、選手獲得費用や育成部門の充実など様々な面で発展が考えられる。ピッチ内での魅力は増えるだろう。
だが、新規2社はテレビではなく、PCやタブレット、スマートフォンなどのライブ・オンデマンド配信となることが有力。ファンはスカパー!での放送に慣れ親しんでおり、新たな放送形態が受け入れられるかどうかは不透明だ。
果たしてJリーグはどのような選択をするのか。次回の理事会は7月に予定されており、早ければそこで発表されるだろう。
(取材・文:植田路生)
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