愛媛FCを率いる木山監督【写真:Getty Images】
J2リーグ第18節が12日に行われ、愛媛FCは徳島ヴォルティスをホームに迎えて対戦。永遠のライバルとも言える宿敵との対戦(四国ダービー)となったが、前半のうちに2点を決められ、愛媛は0-2の敗戦を喫している。
前節はJ2リーグでも上位の得点数を誇るレノファ山口と対戦し、先制されながらも1-1の引き分けに持ち込んだ。今節の相手は、他の試合とは一戦の重みが違う徳島との対戦。四国ダービーはJFL時代から続く、伝統の一戦だ。
試合開始して7分に愛媛が最初のチャンスを作る。コーナーキックからパスをつなぎ、近藤貴司が思い切りの良いシュートを放つ。しかし、これはゴール左に外れ先制点とはならなかった。
対する徳島も8分、木村祐志がシュートを放つが、これはGK児玉剛にキャッチされる。その後もお互いにゴール前まで攻め込み、あと一歩という展開が繰り返された。
すると21分、ついに均衡が破れる。カルリーニョスからのロングボールを佐藤晃大がヘディングで合わせて徳島が先制点を決めた。さらに25分、右サイドからのパスを受けた木村がダイレクトで鮮やかなシュートをゴールに叩き込む。その後のスコアは動かず、前半は徳島の2点リードで折り返す。
後半は一転して愛媛の時間帯が続く。55分に中盤でボールを奪い返した愛媛は一気にカウンターを仕掛け、最後に河原和寿がシュート。しかし、ゴール枠内を捉えることはできない。
その後も59分、64分と立て続けにチャンスを作るが、1点が遠い愛媛。徳島は77分にカルリーニョスが決定的なシュートを放つ場面もあったが、後半はほぼ愛媛のペースで進んだ。何本ものチャンスを作ったが、それでも1点を決めることができず、愛媛は結局0-2で敗戦している。
試合後に愛媛の木山隆之監督は「内容でいうと失点のところが全て、あとはゴールが取れなかったところが全て。フレッシュな時に1点返したかったんですけど、それができなかったところが、結果的にこのような結果につながった」と総括し、敗戦した理由を語った。
また「勝負の世界なので結果をしっかり受け止めて、今は踏ん張りどころだと思うので、頭を下げずにいきたいと思います」とし、敗戦を引きずらずに次に切り替えていく姿勢を示した。
愛媛は4月に3連勝して以降、最近の試合で勝利したのはザスパクサツ群馬戦の1試合のみとなっている。今節の試合でもあったように、チャンスは作るが決めきれない”決定力不足”が不調の要因として考えられる。どこかの段階で、巻き返しに向けたきっかけを掴みたいところだ。
(取材・文:宇和川勝也)
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