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【現地レポート】捲土重来を期す元清水・ゴトビ氏。タイ・ブリーラム新監督として描くビジョン

2011年から14年のシーズン途中までJリーグの清水エスパルスで指揮を執ったアフシン・ゴトビ氏が、リーグ3連覇中のタイの強豪ブリーラムユナイテッドの監督に就任した。今季調子を崩すチームにあって、かつて韓国代表アシスタントコーチやイラン代表監督も務めた彼の手腕にかかる期待は大きい。ゴトビ監督の初戦を取材した。(取材・文:長沢正博【バンコク】)

text by 長沢正博 photo by Masahiro Nagasawa

シーズン途中での突然の監督就任

アフシン・ゴトビ
試合後の会見に臨むアフシン・ゴトビ監督【写真:長沢正博】

 決定は突然だった。ブリーラムは5月22日のリーグ戦でバンコクグラスFCに2対0で勝利を収めた試合後、2014年途中からチームを率いていたアレクサンダー・ガマ監督を解任。そして同24日、ゴトビ監督の就任が発表された。同時にアシスタントコーチやゴールキーパーコーチら計4人の新たなスタッフも入閣した。

 ゴトビ監督は早速、28日にホームで行われたナコンラチャシマーFC戦に臨んだ。ブリーラムは前半15分に韓国人MFコ・スルギが右サイドからのクロスをダイレクトで合わせて先制点を挙げると、その後はシュートがポストを叩くなどして追加点こそ奪えなかったもののリードを守りきり、新監督の初陣を白星で飾った。サポーターからは“アフシン”コールも沸き起こった。

 試合後の会見に現れたゴトビ監督は冒頭、「ブリーラムは特別なクラブ。短い準備期間だったが、勝利でスタートすることが出来てうれしい。試合全体を通してベストを尽くしてくれた選手たちを誇りに思う」と上機嫌に語った。

 ブリーラムといえば、オーナーのネーウィン・チッチョープ氏が資金面のサポートのみならず、強烈なリーダーシップを発揮することで知られている。

 ゴトビ監督はオーナーに関して「近年のブリーラムの成功は、彼のビジョンと情熱からもたらされたもの。スタジアムやトレーニング施設を見ると彼の業績は素晴らしいと思う。彼は短期間のうちにアジアに知れ渡るクラブを築き上げた。私たちは一緒に成長し、クラブをより国際的な存在へと導くことができると信じている」と敬意を示し、良好な関係を作ろうとしていることがうかがえた。

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