本田の負傷。代役は原口濃厚。重要な左サイドの人選
6月3日のキリンカップ初戦・ブルガリア戦に向け、30日から決戦の地・豊田で合宿を張っている日本代表。国内組合流初日こそ走りや体幹強化など軽いメニューにとどまったが、31日からは早速、非公開練習に突入。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督も就任後、初の欧州勢との対戦ということで、相当に気合が入っている。
しかしながら、左ひざ裏に違和感を訴えて30日の練習を早退した本田圭佑(ミラン)は31日も欠席。ブルガリア戦出場は微妙な情勢と言える。指揮官も2列目の構成を真剣に再考しなければならない状況になったようだ。
3月の2018年ロシアW杯アジア2次予選最終戦・シリア戦(埼玉)の日本攻撃陣は、岡崎慎司(レスター)を頂点に、右から本田、香川真司(ドルトムント)、宇佐美貴史(G大阪)が並ぶ形だった。
前半13分にボランチの山口蛍(ハノーファー)が負傷退場すると、原口元気(ヘルタ)がそのままポジションを埋め、終盤には岡崎と金崎夢生(鹿島)、宇佐美と清武弘嗣(ハノーファー)の交代が行われた。
ハリルホジッチ監督体制発足後、ほぼ右に固定されている本田が不在となると、代役のファーストチョイスは原口と見られるが、右利きの彼には本田のように中をえぐってシュートというプレーは出しにくい。
外から突破して中に折り返すか、自らフィニッシュに持ち込む形がメインになってくる。そんな彼の特徴を生かせる2列目の並びを考えないと、チームの連動性が失われる可能性が高い。
仮にシリア戦と同じように香川を真ん中、宇佐美を左に置くとなると、香川にゲームメークの負担がかかりすぎる。宇佐美も中にえぐってシュートというのを強みにしていて、ゲームを組み立てる仕事はほとんどしない。また、中に入ってくることで中央が渋滞してしまう。
攻撃陣の連動性を考えるなら、2列目に清武を起用するのがベターだ。