ジダン監督(左)とマテラッツィ氏【写真:Getty Images】
チャンピオンズリーグの決勝を戦うレアル・マドリーのジネディーヌ・ジダン監督に意外な援軍が現れた。27日付のイタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が報じている。
ジダン監督とマテラッツィ氏は、10年前に行われたドイツワールドカップ決勝で起きた“頭突き事件”の当事者で有名だ。ジダン氏がマテラッツィ氏に頭突きを放ちレッドカードをもらったことでフランス代表は数的不利な状況を強いられ、PK戦の末にイタリア代表に敗れている。
マテラッツィ氏がレアルを応援する理由は単純だ。「オレはかつてオレから何かを奪った者ではなく、何かをくれた者の側につくんだ。だからジダンを応援するよ。チョロ(ディエゴ・シメオネ監督)は5月5日にオレからリーグ優勝を奪った奴だからね」と2002年のセリエA最終節のエピソードを持ち出している。
そのエピソードとは、当時シメオネ監督がプレーしていたラツィオがインテルに4-2で勝利して同チームのリーグ優勝を阻止したことである。その時に同監督も4ゴールの内の1ゴールを決めていた。
1つのエピソードで運命を分けたかつての戦友が今度は味方となる。果たしてマテラッツィ氏の声援はジダン監督に耳に届くだろうか。
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