マリオ・バロテッリ【写真:Getty Images】
ミランのFWマリオ・バロテッリの新天地としてとんでもない候補が浮上した。21日にイタリアの通信社『アドンクロノス』が報じている。
その移籍先はクロトーネ。来季セリエAに初めて昇格する小クラブである。同クラブのラッファエレ・ヴレンナ会長は「バロテッリ、クロトーネに来い。我々の下で君はトッププレイヤーに戻れるはずだ」と語った。
現在バロテッリを求めているクラブはない。保有権を有しているリバプールは同選手の買い手を探しており、レンタル先のミランにも買い取る気はないようである。そこでクロトーネのヴレンナ会長が口を開いた。「我々は不調の選手を立ち直らせることにおいて評判の良いクラブ。だからこそバロテッリも大歓迎だ」とセリエAで初めてのシーズンに向けて同選手の獲得を夢見ているようである。
たしかにクロトーネは若い選手を育成することにおいて定評のあるチームだ。フィオレンティーナのFWフェデリコ・ベルナルデスキやローマに所属するMFアレッサンドロ・フロレンツィは同クラブで花を咲かせた選手で、その後イタリア代表まで上り詰めた。
しかし、バロテッリ獲得に向けた最大の問題はその年棒の高さだ。650万ユーロ(約8億円)とも言われる給与を支払えるだけの余裕が昇格組の小クラブにあるわけがない。
また“悪童”として有名な扱いづらい性格をコントロールすることも簡単ではない。とはいえクロトーネに“スーパーマリオ”を獲得できるチャンスがないなどとは誰にも分からないことだ。来季バロテッリが華やかなミラノを離れ、人口数万人の都市を本拠地にするクラブのユニフォームをまとっているかもしれない。
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