ケルンの大迫勇也【写真:Getty Images】
【ドルトムント 2-2 ケルン ブンデスリーガ第34節】
現地時間14日にブンデスリーガ第34節が行われ、ケルンはドルトムントとアウェイで対戦。一時は逆転したが、その後追いつかれ2-2の引き分けに終わっている。ケルンは勝ち点を43とし、9位で今季を終えた。
大迫勇也は86分から途中出場。試合後、報道陣の取材に対して、ケルンが5バックで守備的な戦いをしたことを明かし、「ああなると自分の出番はないかと思います」と語った。また、守り切るだけのプランだったため監督からの指示は「特に何も(なかった)」という。
ケルンで2年目となった今季は先発14試合でわずか1ゴールと物足りない結果に終わった。本人は「(今季は)出だしが良くなかった。怪我をしてコンディションが上がらず、足を引きずることが多かった。もっとしっかり休んで治しておけば良かった」と負傷時の対応がその後に影響したことを反省している。
もどかしさもある。大迫はFWだが、今季はサイドハーフやトップ下など様々なポジションで起用された。「トップ下ならまだしもサイドで使われるのが多かったので苦しみました。たとえ一番前でやれなくても、攻撃的なことをもっとやりたい」と苦しい胸の内を吐露した。
来季、果たして大迫はどうなるのか。ケルンとは3年契約で、来季が最終年になる。現地では「ホームシックで帰国か」という報道があり、本人が慌てて否定する一幕もあった。
この日の取材でも「まだこれからです。(まだ決まっていない?)これから、はい、考えます」と、去就は未定であることを強調した。1860ミュンヘンからケルンへ移籍した際の違約金は160万ユーロ(当時のレートで約2億2400万円)と高くはない。
ケルンへの残留、出場機会を求めて他の欧州クラブ、あるいはJ復帰。様々な選択肢がある。ロシアW杯を見据える上でも、現状では日本代表においては厳しい立場にあると言わざるを得ない。
大迫は「ディフェンス勝負はできない。攻撃しかない。この苦しみが活かされるよう来季は結果を突き詰めたい」と語る。ケルンでの2シーズンは満足いくようなものではなかった。果たして本人はどのような選択をするのか。いずれにせよ、来季が勝負の年になることは間違いない。
(取材:本田千尋【ドルトムント】)
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