鳴り物入りで来日のムリキ、J3で初ゴール
夏の日差しが降り注ぐ味の素フィールド西が丘。ゴールデンウィーク真っ只中、約3500人の観客が見守る前で1人のブラジル人選手がJリーグ移籍後初ゴールを決めた。1日に行われた明治安田生命J3リーグ第7節のFC東京U-23対栃木SCでの出来事であることを踏まえれば、非常に小さな話題かもしれない。
だが、そのゴールを挙げたのは元ACL得点王の肩書きを持つ大物助っ人ブラジル人FWムリキだった。先月29日のJ1 1stステージ第9節アビスパ福岡戦にFC東京のトップチームの一員として約40分間出場したにもかかわらず、夏のような暑さのJ3で90分間プレーした。
そもそもムリキがセカンドチームにあたるU-23のスターティングメンバーに名を連ねた時点で驚きは大きかった。トップチームは週半ばのACLに備えてベトナム遠征に出るため、鳴り物入りで加入した外国人FWがJ3に出てくるなど誰も予想しなかったからだ。
対戦した栃木SCの横山雄次監督も「出てくるとは思わなかった」と驚きを隠さなかった。メディアも一様にムリキを調整のために“出場させた”と思っていたが、実情は全く違うことが明らかとなる。