マハレズ(左)とハリルホジッチ監督(右)【写真:Getty Images】
仏誌『フランスフットボール』は22日、「二重国籍でフランス代表以外を選択したことが悔やまれる選手」の第2位としてレスターMFリヤド・マハレズを取り上げた。
このランキングは同誌が独自に行ったアンケート調査の結果によるもので、マハレズは約1万7000票のうち23%を獲得したという。第1位にはドルトムントで香川真司とチームメイトのガボン代表FWピエール=エメリク・オーバメヤンが選出されている。
フランス北部サルセル生まれのマハレズは、2014年に当時チャンピオンシップ(イングランド2部相当)所属だったレスターへ移籍するまで無名の存在だった。シニアデビューはフランス4部で、イングランド移籍前はフランス2部のル・アーブルでプレーしていたため代表歴も全くなかった。
しかし、レスターで才能が花開くとヴァイッド・ハリルホジッチ現日本代表監督率いるアルジェリア代表から声がかかる。そして2014年にはブラジルW杯出場を果たし、世界最高峰の舞台で輝きを放った。
マハレズは「父が何度か休暇でアルジェリアに連れていってくれて、国を超えたものを感じた。それでアルジェリア代表のユニフォームを着たいという気持ちになっていったんだ」と昔を懐かしみ、代表選択の理由を明かした。
自らが生まれ育ったフランス代表への道を諦め、父の祖国であるアルジェリア代表になる道を選んだマハレズ。その決断は結果的に1人の青年の「W杯出場」という夢を叶えた。ハリルホジッチ監督はマハレズにとって人生を変えた恩師と言えるだろう。
今季はプレミアリーグの舞台で16得点を挙げ、圧倒的なドリブルスキルと決定力を武器に本格ブレイクを果たした。シーズン終了後のステップアップ移籍も噂されるが、マハレズは飛ぶ鳥を落とす勢いのレスターを離れることになるのだろうか。わずか数年で世界中から注目される存在へと飛躍した青年の決断やいかに。
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