現役時代のクリスティアン・ブロッキ監督【写真:Getty Images】
シニシャ・ミハイロビッチ監督去りし後、迷走するミランを引き継いだクリスティアン・ブロッキ新監督が初めての記者会見を行った。その様子を伊紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が伝えている。
「私は恐れていない。心は平穏だ。自分が何をできるかわかっているが、ミランが今から最後の試合まで全てに勝てる確信しているわけではない。それでも私とスタッフは110%の力で仕事に臨む」
自信たっぷりに新たな挑戦への意気込みを語ったブロッキ新監督は、前任者が築いたチームをベースに自らのメソッドを加えながら強化を進めていく考えを示した。そのうえで新布陣についても言及している。
「私はキャリアを通じて4-3-1-2や4-3-3でプレーしてきた。4人のDFに3人のMF、そして3人の攻撃的な選手を起用し、どちらかの形でプレーするのが好きだ」と語り、自身が現役時代に慣れ親しんだフォーメーションに回帰するプランを提示した。
もちろん新たな戦術やプレービジョンをすぐに浸透させることの難しさも熟知している。選手たちには練習ですでに「攻撃的にプレーすること、ボールをキープすること、試合を支配すること」の3点を強調して伝えたようだが、短期間で状況が一変するとは考えにくい。
今季のミランが最終的に掲げる目標は明確だ。ブロッキ監督は「我々はヨーロッパでの戦いを勝ち取らなければならない。それが最も重要なこと。ユベントスのことだけを考えてはいられない」と、コッパ・イタリアのタイトルよりもリーグ戦を上位で終えることに意識を向けるべきという姿勢を示した。
3年前に現役を引退したばかりでトップレベルでの指導経験がない新指揮官はミランを高みへと導けるだろうか。同じようなシチュエーションで監督に就任したフィリッポ・インザーギ氏やクラレンス・セードルフ氏の二の舞を踏むことだけは避けたいところだ。
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