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香川真司 9年前

香川、恩師との再会で不出場の理由。ドローでも満足、指揮官が見据える180分間の勝負

4月7日のヨーロッパリーグ準々決勝1stレグ、ドルトムント対リバプールの一戦は1-1のドロー。ホームのドルトムントにとっては、アウェイゴールを許しての手痛いドローとなった。だがトゥヘル監督はこの試合の勝利よりもアウェイゴールを許さないことを優先した。(取材・文:本田千尋)

text by 本田千尋 photo by Getty Images

勝負を決めに行かなかったトゥヘル

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ドルトムントのトーマス・トゥヘル監督【写真:Getty Images】

 監督トーマス・トゥヘルは、勝負を決めようとしなかった。試合後に「結果はオーケーだ」と振り返っている。2016年4月7日のヨーロッパリーグ準々決勝、1stレグでボルシア・ドルトムントはホームにリバプールFCを迎えた。

 試合開始からドルトムントが多くのチャンスを作る。12分、フンメルスがドリブルで持ち上がって、エリア内のムヒタリアンにパス。トラップが流れてしまい、ミニョレにキャッチされる。

 17分には、シュメルツァーの折り返しをエリア内でムヒタリアンがシュート。サコがブロックしたボールをバイグルがシュートを打つが、ミルナーに阻まれる。

 リバプールは、これまでELの決勝トーナメントで対戦したポルト、トッテナムに比べるとインテンシティの高い相手だった。積極的にプレスを掛けてくる。トゥヘルが「正確性を欠いていた」とも振り返ったように、ドルトムントのパスがずれることもあった。それでも奪われれば奪い返して、BVBはチャンスを作っていった。

 こうして前半は、ドルトムントが比較的優勢に試合を進めたが、先制したのはリバプールだった。36分、モレノからのボールをミルナーがフリック。抜け出したオリギがゴールを決める。0-1。

 後半に入るとすぐにドルトムントが同点に追い付く。48分、ショートコーナーから、ムヒタリアンがゴール前に入れたボールを、フンメルスが頭で合わせる。1-1。

 51分過ぎのリバプールの猛攻をバイデンフェラーがビッグセーブを連発して防ぐと、65分頃からリバプールは少し重心を低くする。アウェイゴールを奪っていることを考えれば、1-1でも構わないと敵将ユルゲン・クロップは判断したのかもしれない。

 そのまま1-1で終えると、試合後には「だいたいにおいて私はとても満足している」と振り返っている。そして、それはトゥヘルも同様のようだ。

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