監督の起用に応える香川真司【写真:Getty Images】
ドイツ・ブンデスリーガ第28節が現地時間2日に行われ、ドルトムントはホームにブレーメンを迎えて対戦。日本代表MF香川真司の活躍により、3-2の勝利をおさめている。
前節のアウグスブルク戦は先発出場を果たしたが、今節はベンチスタートとなった香川。前半をベンチに座ってみていた香川は「良い流れは数回ありましたけど、なかなか固かったし距離間もあったりして、チームとしての連動性やコンビネーションがもっと増えてくれば、チャンスになる部分はあったと思います。最後の部分で、プレッシャーがあってなかなか出来ないところはありますが、もっとクリエイティブなプレーというのが必要になってくるだろうなと思いました」と語り、チームから固い印象を受けたことを明かしている。
そして、エリック・ドゥルムに代わって74分に途中出場を果たした。このとき監督からは”ポジションの指示だけ”あったと言う。ブンデスリーガ100試合目の出場となりメモリアルゴールを決めた香川だが「一応知っていましたけど、これが節目になるとは全く思わない。ブンデスリーガだけでプレーしてきたわけではないので、別に何も感じていないです」と語り、特に意識はしなかったと述べている。
次は中4日でヨーロッパリーグ(EL)リバプール戦を迎えるが、香川は「休養をとって、そこでまた切り替えて、次の試合に集中するだけです」とコメントし、まずは十分に休みを取り、次の試合に備えるとした。さらに先発出場に向けては「監督が決めることなので、それに応えられるように準備したい」とだけ語り、指揮官にすべての判断を任せるとしている。
この日、ドルトムントと同じく来季のチャンピオンズリーグ(CL)出場権を目指すシャルケがアウグスブルクに0-3で敗れた。これによりドルトムントは3位以内が確定し、来季CL本戦出場が決定している。
これについて香川は「(3位以内は)目標じゃないんでね。引き分けで終わるつもりは全くなかったし、引き分けで終わったら逆に、僕たちがどこを目指しているのかってなる。やっぱ、勝ち切らないといけないと思っていました」とし、あくまでもリーグ優勝が目標であり、3位以内が確定したことには気にも留めない様子を見せた。
また、前半に攻めあぐねたことに関しては「もうちょっと流動的に動く必要はあるけど…そこは監督が求めるものがあると思うし、プラスアルファで自分たちで何かアクションを起こして思いっきりのあるプレー、意外性のあるプレーというのは必要になってくると思います」と語り、自分たちで考えて状況を打破する必要があると述べている。
指揮官の起用法によって、先発出場やベンチスタートが繰り返されている香川。それでも不満を口にすることなく、ただひたむきに起用に応える姿は、真のプロフェッショナルと言えるかもしれない。今節の活躍は、トーマス・トゥヘル監督に対して好印象を与えたことは間違いないはずだ。
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