バイエルンはラームが負傷【写真:goal.com】
27日に行われたチャンピオンズリーグ・グループD第5節、CSKAモスクワ対バイエルン・ミュンヘンの一戦は、3ー1でアウェーのバイエルンが勝利した。CSKAのMF本田圭佑はフル出場。PKで1点を挙げている。
UEFA公式サイトによると、この日のアレナ・ヒムキはマイナス7度。本田のCSKAでのホームラストゲームは、雪も降る悪天候の中でキックオフとなった。
グループ突破を決めている余裕か、ロシアの寒さが影響したのか、バイエルンの立ち上がりは重い。そこを序盤からCSKAが生かしていき、本田がCKを蹴る場面が続いた。
それでも、王者は効率良く先制点を奪う。17分、左サイドでスルーパスを受けたミュラーがマイナスにグラウンダーのクロスを入れると、走り込んだロッベンが左足でシュート。鮮やかにニアを射貫いて、1ー0とした。
リードを得たバイエルンは、敵陣でボールを支配する時間が増える。しかし、試合は順調だったが選手にアクシデントが起きてしまった。28分、ラームがももを痛めたようでチアゴと交代。多くの負傷者が出ているバイエルンは、また主力を失うことになった。
バイエルンがボールを支配する時間が続いたが、前半終了間際には本田のひらめきがCSKAのチャンスになった。中盤からの縦パスを受けた本田はヒールでフリック。このボールにムサが反応して持ち込んだが、左足のシュートはGKに止められた。
1点を追うCSKAは、47分に本田が決定機を迎える。GKのロングフィードで裏を狙っていた本田は、相手DFボアテングが見送った長いボールを受けて完全にフリーでGKと1対1になった。しかし、余裕がありすぎたことで迷いが生まれたのか、バイエルン守護神に阻まれて同点弾の絶好機を逃してしまう。
この日の本田はツキがない。50分には、右サイドからのグラウンダーのクロスが、ゴール前の本田に入った。しかし、右足のシュートはミートしきれず、またしても好機を決められなかった。53分にはミドルシュートで同点弾を狙うなど、本田は後半の序盤にピッチ上で最も目立った選手となっている。
しかし、この時間帯に決めきれなかったことで、CSKAは苦しくなった。
56分、バイエルンは敵陣中央の右寄りの位置でゲッツェがパスを受けて前を向くと、ドリブルをスタート。相手に囲まれながらもスルスルと抜けて、ゴール前から左足で追加点を奪った。
それでもCSKAは諦めない。61分には、トシッチがペナルティーエリア右から左足でゴールを狙うと、このボールがダンテの手に当たった。主審はホイッスルを吹いて、ペナルティースポットを指すと、キッカーは本田。GKノイアーの逆をついて、しっかりゴールを決めた。
しかし、試合巧者バイエルンは、CSKAの追い上げムードを即座に消した。64分、ゲッツェが突破してシュートを放つと、ポストに嫌われてボールがペナルティーエリア内を転がった。このボールを拾ったシュチェンニコフがロッベンにボールを奪われてたまらずファウル。今度はバイエルンのPKになる。これをミュラーが決めて、差は再び2点になった。
終盤はCSKAがアグレッシブに前を目指したが、CKSAはしっかりとコントロール。88分には期待の若手、ユリアン・グリーンを投入して勝利を締めくくった。バイエルンはチャンピオンズリーグ10連勝の新記録を達成している。