森重真人と吉田麻也【写真:Getty Images】
【日本 5-0 シリア 2018年ロシアW杯アジア2次予選】
ヴァイッド・ハリルホジッチ監督率いる日本代表は29日、ロシアW杯アジア2次予選でシリア代表と対戦し、5-0で勝利を収めた。
相手のオウンゴールで先制すると、後半は4ゴールを奪ったハリルジャパン。最後の最後まで得点シーンがあり、この試合に駆けつけた観客も心地よい余韻に浸ることができたのではないか。
だが、とくに守備陣にとっては難しい試合となった。森重真人が「ミスは反省しないといけない」と話せば、吉田麻也も具体的に問題点を述べる。
「後半に関してはほとんど評価できるところはない。ラインコントロール、リスクマネジメント、カウンターの守備、あまりにも雑な部分が多かった。僕も含めてイージーなミスも多かった」
無失点だったため、そのままやり過ごすこともできなくもない。しかし、最終予選、その先のW杯本大会を見据えた時、この日噴出した課題を放置することなどできない。「最終予選はレベルも高くなるし、ああいう風にビッグチャンスを作られたら、必ず失点する」と吉田は危機感を募らせる。
「無失点が続こうが、失点してしまった次の試合であろうが、常にゼロで終わらすことを考えている」と森重が言うように、守備陣にとって相手にゴールを許さずに試合を終えることは一つの目標だ。
確かにシリアのカウンターには鋭さがあった。しかし、最終予選で戦う相手の実力はさらに高い。決して満足できない内容に終わったこの日をどう捉え、今後の糧としていくか。守備陣だけでなくチーム全体の真価が問われる。
【了】