毎年最終節までもつれることが多いJ1残留争いだが、今シーズンは残り2節終了時で降格3クラブが全て決定した。
早々に大分トリニータの降格が決まり、前節31節ではジュビロ磐田も降格が決定。最後の1枠を争ったのは、15位のヴァンフォーレ甲府と16位の湘南ベルマーレ。ただ両者における勝ち点差は9あり、得失点差を考えると湘南が巻き返す可能性は奇跡に近かった。
奇しくも、それぞれ同時刻にキックオフ。
甲府は引き分け以上で残留の決まる試合であり、相手は最下位・大分トリニータ。ストライカー・パトリックを中心に攻め込むも、最後まで得点は奪えず。だがスコアレスドロー決着で勝ち点1を上積みし、自力での残留を決めた。
一方、勝利するしかない湘南は、アウェイでのFC東京戦。66分、高山薫のゴールで待望の先制点を上げるも、直後の68分、チャン・ヒョンスのシュートが湘南の選手に当たって角度が変わって入るゴールで同点に追いつかれる。さらにロスタイム、ヴチチェヴィッチに決められて万事休す。湘南は奇跡を起こせず、1年での降格が決定した。
大分、磐田、湘南という、今季の降格3チームを見ると、やはり前田遼一、駒野友一、伊野波雅彦と代表クラスのタレントが揃っている磐田の降格が驚きだったと言える。磐田は関塚監督や服部GMの退任が発表されており、来季は新たな体制で始動することになる。
そして来年のJ1は、ガンバ大阪とヴィッセル神戸のJ1復帰がすでに決定。そこに昇格プレーオフを勝ち抜いた1チームを加えることになる。
【了】