レクリエーションの意味合いが強いミニ・ゲーム
ちょうど1週間前とは、対照的な空気が流れていた。2016年3月15日、ドルトムントのブラッケル練習場では、17時頃からBVBのトレーニングが始まる。
日が差し込む練習場で、ドゥルムが1人で黙々とランニングを続けている。13日に行われたブンデスリーガの第26節マインツ戦で、大腿に打撲を受けたドゥルムは前半のみの出場だった。後半からは、代わってピシュチェクが出場している。
17日にはヨーロッパリーグ、ラウンド16の2ndレグ、対トッテナム戦が控えている。しかし、ドゥルムが無理をする必要はないだろう。10日にホームで行われた1stレグは、既に3-0で勝利している。もちろんアウェイであることを考えれば油断は出来ない。
しかし、ドルトムントは後半戦に入ってここまで13戦無敗であり、1試合につき1失点以上を喫したことがない。そして1失点をしたのも3試合のみである。
そうしたチームの安定したパフォーマンスを考えれば、ドゥルムといった特定の誰が出る、出ないに関わらず、ほぼ危なげなくトッテナムとの第2戦を終えて、ベスト8への進出を決めるのではないだろうか。
15日の練習のメニューは、まさにそのBVBの“自信の現れ”とでも呼ぶべきものだった。中心となったのは、レクリエーションの意味合いが強いミニ・ゲームである。
ドゥルムに遅れておよそ30分後、オーバメヤン、ベンダー、またビュルキ、バイデンフェラー、ボンマンのGK組を除くドルトムントのメンバーが姿を現した。足に打撲を抱えていたギュンドアンも練習に復帰する。
2組が2チームに分かれ、リフティングでゴールを目指すゲームと、バスケットボールを行う。香川真司は、ロイス、シャヒン、カストロらと同じ組に入った。その4人はビブス無し組、パク、ピシュチェク、シュメルツァー、ライトナーが赤ビブス組、そしてソクラティス1人が、青ビブスである。