怪我人続出も未だ無敗
ヘラルド・マルティノが、FCバルセロナにトップチームの監督として就任してから、100日がとうに過ぎた。
3ヵ月前、欧州ではまったく無名で、チャンピオンズリーグどころか欧州のクラブチームすら率いたことのなかったアルゼンチン人の監督が、欧州の伝統的ビッグクラブ・FCバルセロナの手綱を執り、既に最初のタイトル(スペインスーパー杯)を制覇、リーグ戦とチャンピオンズリーグでも無敗と、クラブ史上最高の開幕記録を達成し続けている。
当初、約束されていたセンターバックは補強されず、シーズンが始まってからレオ・メッシが三回負傷し、年末に向けてとうとうビクトル・バルデスまでが負傷。二人とも来年まで復活できないという次から次へと降りかかってくる災難を受け止めながらも、開幕してからいまだに無敗だ。
一体、この“タタ”マルティノとは何者なのか。改めて、ここで振り返ってみる。
ヘラルド・マルティノは、10歳で、地元のニューウェールズ・オールド・ボーイズの少年カテゴリーでプレーし始め、17歳でデビューし、プロの道を歩み始めた。メッシの出身クラブとして、今ではすっかり有名になったニューウェールズだが、この伝統的なクラブチームにとってマルティノは非常に大きな存在だ。
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