本田、2度の決定機でシュートミス
「なんで我々のチームが心理的に崩れたのか、私にも正直分からない。試合直後のホットな状態でそれを分析するのは簡単ではない。最初の30分間は、我々がゲームを支配していた。ただこれまでも散々繰り返されていたように、その時間帯でゴールを奪うことができなかった。そしてセットプレーで、やってはいけない点の取られ方をした。守備をあらかじめ練習していたというのに」
2失点で敗れたサッスオーロ戦後、ミランのシニシャ・ミハイロビッチ監督は記者会見の席でそう嘆いた。指揮官曰く、押していた最初の30分間には「11回のシュートチャンスがあった」という。本田圭佑も、そのうち2度の決定機にありついている。しかも開始の10分間で2度もだ。やはり、シュートは決めて欲しかった。
シュートチャンスにありつくまでの動きは完璧だった。前半7分、ジャコモ・ボナベントゥーラが左サイドから中へドリブルで切り込んだ流れを見て、戦術通り右サイドからゴール前へ斜めに走り込む。サッスオーロの左SBフェデリコ・ペルーゾはこれに付ききれず、本田は最終ラインから飛び出した。
ボールをキープしていたボナベントゥーラはミドルシュートを選択するが、GKアンドレア・コンシーリの弾いたボールが詰めたところに溢れた。これをゴールへ押し込もうとしたところ、GKに正面で弾かれた。
その1分後、味方がボールを奪いカウンターになる流れを読み、50メートルほどの距離を疾走して縦のスペースへ飛び出した。そこにカルロス・バッカからスルーパスが供給される。本田はトップスピードで走ったまま、利き足でない右足で合わせる。しかしこれも、GKの正面に行ってしまった。