ザッケローニ監督(左)とレナト・アウグスト(右)【写真:Getty Images】
これまでブラジル代表に大きな影響を与えていたのはオイル・マネーだったが、今では中国マネーも無視できない存在となっているようだ。
ブラジルサッカー連盟(CBF)は現地時間の3日、ワールドカップ南米予選を戦う23選手を発表した。同メンバーには元日本代表監督アルベルト・ザッケローニ氏が指揮する北京国安のMFレナト・アウグスト、AFCチャンピオンズリーグでサンフレッチェ広島と同グループである山東魯能のDFジウが選出されている。
一方で、江蘇蘇寧のラミレス、アレックス・テイシェイラ、ジョー、広州恒大のパウリーニョは選出されていない。
アウグスト、ジウはともに今冬の移籍市場で中国に渡った選手。パウリーニョの処遇をみる限り、今後両選手がセレソン(ブラジル代表)に選出する可能性は減少するといってよいだろう。クラブ・ワールドカップで主力として活躍したパウリーニョだが、広州恒大加入以降は一度も招集されたことがないからだ。
つまり、実質的にはドゥンガ監督は上述した6選手をメンバー候補から失ったといっても過言ではない。もちろん、この他にも多くのブラジル人選手が中国でプレーしている。
2014年の母国ブラジル・ワールドカップではドイツに1-7と衝撃的な大敗を喫して優勝を逃したブラジル代表。今夏にはオリンピックの自国開催が待っている。果たして中国マネーによって選択肢を削られているドゥンガ監督は、母国にタイトルをもたらすことができるのだろうか。
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