敵将も認めたミランの進歩
「ミランは調子の良いチームだ。クロスバー直撃のプレースキックで危ない目にあったし、CKから点も入れられた。そんな彼らを相手に我われは多くチャンスを作ったものの、シュートまでは行かせてもらえなかった。前半戦で対戦した時と比べて彼らは自信に溢れているし、チームとして互いを助け合っている。この点において、ミランは非常に進歩したという印象を受けた」
ミランvsトリノ戦後、トリノのジャンピエロ・ベントゥーラ監督はミランについてこのようなコメントを残していた。同チームは後半かなり押しており、「仮に敗戦を免れたとして、ズルを犯したということにはならないだろう」とも語っていたものの、一方でチーム一丸となったミランのハードワークを認めていたということになる。
実際、特に守備面においてミランの一体感は際立っていた。前節のナポリ戦同様、前線の選手から献身的に走り回っていた。トリノは後方でビルドアップを図り、前に出てきた相手の裏を速攻で付くという戦術のもとで戦っている。これをプレスで遅らせ、パスコースを切り、攻撃を限定した。
「中盤のスペースを閉め、両サイドバックがそれぞれのアウトサイドに蓋をする。こうすることによってトリノは縦一本しか手がなくなったが、これにもウチのDFが付いて対応し、危ないシーンを作らせなかったように思う」。ミハイロビッチ監督はこの日の守備戦術についてそう評価した。
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