選手が主審に対してレッドカードを提示【写真:Getty Images】
トルコでなんとも珍しい事件が起きた。退場を言い渡された選手が主審に向けてレッドカードを提示したのだ。英局『BBC』などが伝えている。
トラブゾンスポルは現地時間21日にガラタサライと対戦したが、試合は大荒れ。すでに2人の退場者を出していたトラブゾンスポルだったが、事件はさらに起きた。
判定に納得できないトラブゾンスポルの選手たちは、主審のデニス・ビツェル氏を囲んで猛抗議。その際、ビツェル主審は誤ってレッドカードをピッチに落としてしまった。
それを拾ったトラブゾンスポルのサリフ・ドゥルサンはなんとそのレッドカードを拾い上げ、ビツェル主審に対して“逆提示”したのだ。当然そのレッドカードはビツェル主審に没収され、今度はドゥルサンにレッドカードが提示されてしまいトラブゾンスポルは8人となってしまった。
さらに、その後ビツェル主審は元ラツィオのDFペドロ・カヴァンダにもレッドカードを提示し、トラブゾンスポルは最終的に7人で試合を終えている。なお、試合は7人になった直後にガラタサライが勝ち越しゴールを決めて勝利している。
しかし、トラブルはピッチ内だけにとどまらなかった。試合後、トラブゾンスポルのサポーターグループはレッドカードに見立てた赤い紙を街中で掲げ、ビツェル主審の判定に抗議する姿勢を示した。
トラブゾンスポルのムハレム・ウスタ会長は、「これはトルコサッカー界からのメッセージだ。我々は恥をかいた、というね。ドゥルサンはトルコサッカー界にレッドカードを提示したんだ。反抗の象徴ではなく、復活の象徴だ」と述べている。
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