中盤のキミッヒ、SBのアラバがCBを務める
そして誰もいなくなった。2016年2月13日のトレーニングで、ホルガー・バドシュトゥバーが足首の関節を骨折する。およそ3ヶ月の離脱となった。
既にジェローム・ボアテングは戦列を離れている。1月22日の後期開幕戦、ハンブルガーSVとの試合で左脚の内転筋を負傷した。現在は4月中のトレーニング復帰を目指している。
1月29日にはハヴィ・マルティネスが練習中に半月板を損傷した。今冬の移籍市場で獲得したザーダール・タスキは、合流直後の練習でローデと接触、軽い脳震盪を起こしていた。またメディ・ベナティアは、1月には個別のトレーニングに取り組んでいるが、本格的には復帰していない。
2月14日のFCアウクスブルク戦を前に、バイエルン・ミュンヘンからは、主軸となるCBが1人もいなくなってしまったのだ。そして監督ペップ・グアルディオラはDFラインを急ごしらえする。
右SBラーム、右CBキミッヒ、左CBアラバ、左SBベルナト、である。ボランチが本職のキミッヒは、6日のレバークーゼン戦からCBに入り、そして隣に並んだのは、SBが本職のアラバだった。
言わば“0バック”とも言える布陣で、バイエルンはアウクスブルクに挑んだ。86分にキミッヒがボバディージャに振り切られて1失点したが、3-1で勝利する。
【次ページ】“0バック”で究極のポゼッション実現へ