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「現時点のベストメンバー」。SB4人を起用したトゥヘル、メンバー編成の哲学とは

DFBポカール準々決勝、ドルトムントはシュトゥットガルトと対戦して3-1で勝利。ブンデスリーガ第20節ヘルタ戦でベンチ外となった香川真司は、この日もベンチスタートとなり87分からわずか3分間のプレーで終了。しかし、トーマス・トゥヘル監督はこの試合の編成について「現時点のベストメンバー」だと語った。

text by 本田千尋 photo by Getty Images

左ウイングに入ったSBドゥルム

トーマス・トゥヘル
トーマス・トゥヘル監督【写真:Getty Images】

 メンバー表のBVB側では、4人のSBの名前が並んだ。2016年2月9日に行われたDFBポカールの準々決勝、シュトゥットガルト対ボルシア・ドルトムント戦の試合開始前のことだ。

 DFBポカールのメンバー表では、スターティングメンバーとベンチスタートの選手の名前だけが並ぶ。フォーメーションと、誰がどのポジションに入るのかは、実際にキックオフ前のピッチを見渡さなければ分からない。

 BVBのスタメンに並んだ4人のSBとは、ピシュチェク、ギンター、シュメルツァー、そしてドゥルムである。シュメルツァーとピシュチェクが、左右両SBに入るであろうことは、容易に想像が付いた。ギンターも、ギュンドアンとともに4-3-3の中盤に入るのだろう。

 BVBの監督トゥヘルは、これまでそうした起用法を用いている。シュメルツァーとピシュチェクが、SB以外のポジションを務めたのを見たことがない。

 では前線の3枚がムヒタリヤン、オーバメヤン、ロイスという、いつもの3人であれば、“4人目のSB”ドゥルムは、インサイドハーフに入るのだろうか。ドゥルムの行方が、イマイチ読めなかった。

 フタを開けてみれば、ドゥルムのポジションは、左のウイングだった。ムヒタリヤンが、左のインサイドハーフに入る。

 試合は開始早々の5分に動く。ムヒタリヤンがエリア内の右のオーバメヤンにパスを送る。オーバメヤンがゴール前に入れたボールに、ギュンドアンは中央で合わせることは出来なかったが、ファーサイドでロイスが合わせた。1-0。

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