本田、連戦もコンディションは良好。セオリー通り今節も先発へ
「勝ったチームはいじってはいけない」
イタリアのサッカー界には、このような格言があるという。当たり前のことだが、ピッチに出る11人の間にはプレーを通して自ずと連係が培われる。日程の過密する現代のプロサッカーではそうも言ってられないが、結果が出ている限りにおいてはそれを崩してはいけないというのがセオリーになっている。
前節のミラノダービーでは、考え方の違いが両チームではっきりと出ていた。ミランのシニシャ・ミハイロビッチ監督は連係を崩さないことを優先させ、カップ戦も含めて年明けから出ずっぱりだった本田圭佑も起用した。一方でインテルのマンチーニ監督は選手のコンディションを重視。長友佑都をはじめ、27日のユベントス戦で出た選手を休ませた。そしてその一方で「コンディションは良かった」と判断し、長らく実戦から遠ざかっていた選手なども起用した。
ダービーではメンバーを極力固めたミランが3-0で勝利。本田のいたミランの右、またインテルから見て左のサイドは、その違いが色濃く出たエリアの一つだった。ファン・ジェズスとのマッチアップに勝ってパスをさばく本田を軸に、ミランは右で数的優位を常に作り出す。一方で味方のサポートが薄いファン・ジェズスは、最後まで数的不利にさらされた。
一方、中2日で挑むパレルモ戦にあたっては、さすがにコンディションを無視するわけにはいかない。ピッチで築かれている連係を壊さないことを狙って、ミハイロビッチ監督は今回もターンオーバーを極力避ける模様だ。
「中2日だから何人かは変えなければいけないのは確か。現在選手たちはとてもよくやっており、チーム状態は良い。選手たちに(コンディションについて)尋ねてみたが、皆体の調子は良く試合に出たいと言っていた。だから極力変えない方向で行く」と語った。