100%のベストメンバーを起用したバルサ
第21節の時点で勝ち点48。バルセロナはクラブW杯の影響で1試合消化の少ない状態ながら、勝ち点で並んでいたアトレティコ・マドリー。得失点差ではバルサがリードしていたため、首位のホームに2位が乗り込んでの直接対決という構図となった。
1試合消化が多いことを考えると、この一戦で何としても勝ち点3をつかみたいアトレティコは、前節セビージャ戦に続いて4-4-2のシステムを採用。2トップにはグリーズマンとカラスコが起用された。
2トップと3トップを試合によって使い分けているディエゴ・シメオネ監督だが、この日2トップを選択した理由の1つに対バルセロナに最も有効な前線からのプレスがあるだろう。
今季、バルセロナはCBの2人に対してプレスを仕掛けられると、武器であるビルドアップが封じられ、攻守に大きく力を落としてしまう傾向にある。マラガと対戦した前節でも、同様の理由で苦戦を強いられた。
しかし、この試合でバルセロナのスターティングメンバーに名を連ねたのはGKブラーボ、DFジョルディ・アルバ、ダニエウ・アウベス、ピケ、マスチェラーノ、MFブスケツ、ラキティッチ、イニエスタ、FWメッシ、スアレス、ネイマールの11人。現状では100%のベストメンバーが揃った。
これまで苦戦を強いられてきた試合では、この11人から数人を欠いている状態だった。例えば、前節ではDFジョルディ・アルバ、ダニエウ・アウベス、ピケ、MFラキティッチ、FWネイマールの5人がスタメンを外れていた。
特にピケの影響力は大きく、CBの1人がヴェルメーレンかマテューに代わると、その質が大きく低下。相手が仕掛ける前線からのプレスの餌食となり、ボールを失ってはピンチを招いた。ただ、今回CBを務める2人がコンビを組んだ試合では、プレスも上手くいなして安定感のあるビルドアップが可能となっていた。