完璧なサッカーを繰り広げた45分間
ジネディーヌ・ジダンというサッカー史に残る偉人を新監督に迎えたレアル・マドリー。その初陣はデポルティボを相手にホームで5-0という最高の結果を手にしていた。そして、第2戦となる今節は2戦続けてのホームで、スポルティング・ヒホンと対戦した。
ヒホンは今季ここまで4勝3分け11敗の勝ち点15で降格圏の18位と苦しい戦いを強いられている。それだけにホームのマドリーにとっては勝ち点3のみならず、何点奪って勝つかという一戦だった。
前半の45分間、マドリーは完璧なサッカーを繰り広げた。ベイルの先制ゴールを皮切りにロナウド、ベンゼマ、ロナウド、ベンゼマの計5ゴールを決めた。
この得点シーンを見ると、1点目はクロースの蹴ったCKをベイルが頭で、2点目はベイルのインターセプトからカルバハル、ベンゼマとつないでロナウドが反転シュート。3点目はベイルのクロスにベンゼマがバイシクルで、4点目はカルバハルのクロスにロナウドが合わせてゲット。そして5点目はイスコが浮かせたボールをベンゼマが流し込んでのゴールとなった。
反転シュートやバイシクルといった個人の身体能力が発揮されたゴールもあり、何より全てのゴールに完璧なアシストが付くなど複数の選手が絡んで生み出された5得点だった。
この45分間、マドリーは最終ラインから前線までが常に同じ方向を向いてプレーすることができていた。これは前節でも同様だったが、2戦続けてクリアできたことはジダン監督にとっても手応えとして残ったはず。
球技の多くは、攻撃と守備という2つに分けることができる。野球のようにはっきりとした攻守の交代がないサッカーのような競技では、局面ごとにチーム全体の意識を変化させつつ統一しなくてはならない。