本田は指揮官の信頼を獲得したか
本田圭佑にとって昨年9月のウディネーゼ戦以来となる3試合連続出場、そして今季2度目のフル出場は1アシストという成果が残った。果たして、同選手はシニシャ・ミハイロビッチ監督の信頼を獲得したのだろうか。本日は様々な視点から本田のポジション争いの行方を分析する。
始めに、チーム内における本田の現在の状況をおさらいしよう。本田のポジションは4-4-2の右サイドハーフ。ミランの左サイドハーフにはイタリア代表MFジャコモ・ボナベントゥーラとうい絶対的エースが君臨している。本田の強みは献身的な守備と、味方選手とりわけイグナツィオ・アバーテとの連携による崩し、ローマ戦でもアシストを生んだ正確なクロスだ。
本田はミランに加入以降は右サイドで起用され続けていることで、中に切り込んでのシュートだけでなく、縦に突破して右足でのクロスも上達している。ローマ戦でも39分に縦への突破から惜しいクロスを放った。
一方で、継続した課題として挙げられるのは「背番号10番に求められる決定的なプレーができない」こと。具体的には、トラップが大きく、判断スピードが遅いため、ゴール前の狭いスペースで相手DFのプレッシングをかわしながらプレーすることができていない。現状はブロックの外からのクロスもしくはミドルシュートによって存在感を示すことに終始している。
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