ACLを見据えての極秘プロジェクト。宇佐美の去就も関係ある?
待望の新スタジアムが稼働する2016シーズン。大阪の雄がアジア制覇に向けて、本気度を見せている。
8日、サンパウロから期限付きでアデミウソンの獲得を発表したガンバ大阪。昨季は横浜F・マリノスでプレーした元ブラジルU-21代表FWの獲得は、昨年末からG大阪が極秘で進めていたビッグプロジェクトだった。
クラブとサポーターの悲願でもある2度目のACL制覇を目指した昨季、日本勢では唯一となるベスト4進出を果たし、優勝した広州恒大とも準決勝では一定の善戦は見せた。ただ、グループリーグを戦っていた段階で、梶居強化本部長は既にこう明言していた。
「アジアで高みを目指す上で、外国人枠の充実は最低限不可欠なこと。今後は実力ある外国人選手が必要だと思っている」
グループリーグの苦戦を乗り越え、ベスト4に進んだG大阪だが、クラブにとってブラジル人アタッカーの補強は既定路線。宇佐美貴史の移籍の有無にかかわらず、ターゲットとなったのがアデミウソンだった。
「昨年、プレーしているのを見てずっといい選手だなと思っていた。Jリーグを既に一年経験しているのも大きいしね」。スカウティングを続けてきた梶居強化本部長は獲得理由をそう説明した。
名門サンパウロFCの生え抜きで、U-17W杯でも大会得点王を獲得し、2013年までリオ五輪を目指す世代別代表にも選出されていたアデミウソンは、「新スタ元年には、チーム戦力を充実させることが出来る大物選手を獲りたい」(梶居強化本部長)というクラブの意向に合致した。
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