嘉悦朗社長の退任が発表された横浜F・マリノス【写真:Getty Images】
J1リーグの横浜F・マリノスは25日、嘉悦朗代表取締役社長の退任と長谷川亨氏の就任を同時に発表した。
嘉悦社長は今月31日までの任期となり、長谷川氏は2016年1月1日から社長職につくことになる。嘉悦社長は2009年に日産自動車執行役員兼務の状態のまま、横浜マリノス株式会社代表取締役社長代行に就任し、翌年の1月に社長に就任。
2014年にはマンチェスター・シティを保有するシティ・フットボール・グループと資本提携を伴うパートナーシップを締結するなど、多大な功績を残した。
嘉悦社長は横浜FMのオフィシャルサイトを通じて「2009年7月から横浜F・マリノスの経営に携わり、気が付けば6年5ヶ月が経過して歴代最長の在任期間となりました。加えて60歳という人生の大きな節目を通過したことで、一つの潮時を迎えたことは事実だと思います」と語り、就任してから現在に至るまでを振り返った。
続けて「この在任期間中、私は経営者として「やりたいこと」はほとんど何も出来ませんでしたが、「やるべきこと」については、ほぼ全てをやり切ったと判断しています」とコメント。
また「Jクラブの経営において、この「やりたいこと」と「やるべきこと」は残念ながら概ね相反する関係にあります。そして経営者が「やりたいこと」に舵を切った場合、将来に禍根を残すリスクが極めて高いことは、当クラブや他クラブにおける過去の事例を見れば明らかです。
事実、横浜F・マリノスには、過去の経営によってもたらされた課題が余りにも多く、「やるべきこと」が山積していましたので、その解消には非常に大きなエネルギーを要しました。その結果、自分自身に残されたエネルギーがそれほど多くはないことを痛感し、退任を決断しました」と述べている。
最後に「後任の長谷川は横浜F・マリノスを進化させるための十分なエネルギーを持っています。変わらぬご支援を頂ければ幸いです。長い間、本当に有難うございました」と語り、後を引き継ぐ長谷川氏に期待していることを明かした。
【了】