多くのチームにとって“経験”となったクラブW杯
広州恒大で背番号10を背負うジョン・ジーがクラブW杯に出場することについて「非常に興味深い」と表現した。トーナメントそのものは文字通りの大会ではなく、ヨーロッパのビッグクラブとその他世界中のクラブとの間にある大きな隔たりは毎年広がりを見せているものの、試合中のリーベル・プレートファンを目の当たりにした人なら広州恒大のキャプテンの意見に反対するのは難しいだろう。
世界の遠方から来る様々なチームを相手にプレーする機会は、大会に参加するチームの多くにとっては疑いなくポシティブなことだ。“経験”という言葉は大会期間中を通して常々発せられ、他には“文化”という言葉もあった。
「リーベル・プレートのファンたちが作り出す雰囲気を見て、日本もサッカーの文化を高めて、より長いサッカーの歴史を持つ国々に学ぶ必要があると感じた」。サンフレッチェ広島の森保一監督は、1-0の僅差でリーベルに敗れた準決勝の後に述べている。
他のサッカーのスタイルから特徴を吸収することは、いつでも世界中で試合を発展させてきた。しかし、リーベルのような熱狂的なサポートは一晩で出来上がるようなものではない。むしろ時間をかけて育まれ、成長していくものだ。
「リーベルは私の人生だ」というフレーズがアルゼンチン人のファンたちから頻繁に聞かれたが、彼らはクラブを追いかけるために1万9000キロ近くも旅をしてきており、この献身性は何世代も遡るほど密なものなのである。
ただ、広島が順調であるという兆候は複数で見られている。一例として、チームがどのようにプレーするのかというプライドが非常に手厚いサポートを生み出す土台となっていることが挙げられる。