強固な守備がもたらした抜群の安定感
開幕3試合で3連敗。当時を考えれば、最終的にJ1昇格の切符をつかみ取ることなど予想もできなかった。しかし第4節からは安定した成績を残し始め、第15節・讃岐戦、第16節・大宮戦の2連敗を最後に連敗は一度もなし。堅守を武器にロースコアのゲームを次々とモノにしていき、ラスト12試合は負けなし、第35節からは8連勝で2位・磐田に肉薄するところまで行った。
最終的には磐田に逃げ切られる格好になり、J1昇格プレーオフに回ることとなったが、そこでの戦いも見事なものだった。守備の安定は一発勝負で大きな意味を持ち、準決勝・長崎戦は得意の“ウノゼロ”で勝利。決勝では1点をリードされても動じず戦い、中村北の意地のゴールで昇格を手繰り寄せた。
堅守はシーズン序盤から最後まで続いた。そして不安のあった攻撃もウェリントン加入を機に一つの軸ができ、プレーオフが導入されて以来はじめて3位のクラブとしてJ1昇格を決めてみせた。
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