「若手を起用したい気持ちも分かる。どうこう言うつもりはない」
3月のヴァイッド・ハリルホジッチ監督就任後、若返りが進みつつある日本代表。その最たるポジションがボランチだろう。
岡田武史監督時代の2008年から「鉄板ボランチ」を形成してきた遠藤保仁(G大阪)&長谷部誠(フランクフルト)コンビへの依存から脱却するため、新指揮官は35歳の遠藤招集を見送っているのだ。
大ベテランに代わって今年は山口蛍(C大阪)や遠藤航(湘南)、柴崎岳(鹿島)といった20代前半のボランチを抜擢したが、2018年ロシアワールドカップアジア2次予選でも攻撃の組み立てで見劣りする部分が少なくなかった。
11月のシンガポール・カンボジア2連戦で柏木陽介(浦和)が台頭したものの、彼も最終予選ではどこまでやれるか未知数な部分が多い。今もなお「遠藤待望論」が消えていないのが実情なのだ。
「監督によって考え方も違いますし、若手を起用したいっていう気持ちも分かるんで、そこはどうこう言うつもりはないです。今のハリルホジッチ監督は『細かくパスをつないで』っていうスタイルでなく『タテに速いサッカー』を志向しているみたいなんで、ボランチの選手たちもそれに合わせようとして苦労している部分もあるのかなと。
タテへ行くというのは蛍の特徴でもあるし、組み立てる選手がいなくもチームが機能すればそれでいいのかなと思いますね。世界を見据えて戦っていくのであれば、それはそれでいいんじゃないかという気もします」
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