※『ジュニアサッカーを応援しよう!VOL.13夏号』P46-51より転載
判断するための必要情報の8割は眼から入手
サッカーは的確な状況判断をたえず求められるタフなスポーツだ。ベストな判断をするためには、いかに正確な情報を入手し、すばやく体に反応させられるかが重要ポイントとなる。
サッカー選手は必要情報の8割を眼から得ているといわれるだけに、視覚能力を高めることは非常に大切なのだ。「正しい視力がなければ、スーパープレーは起こり得ません」と真下ドクターも話を切り出した。
「私がスポーツ選手の視機能に関心を持つきっかけとなったのが、1974年にマツダ(現サンフレッチェ広島)のチームドクターを務めたこと。そこで選手のパフォーマンスが必ずしも練習量には比例しないことを知りました。
練習しても下手な人は下手。努力しても限界があるのです。『では、何が影響しているのか?』と悩み、探っていたとき、(株)東京メガネが『スポーツビジョン』というものを取り入れたという話を耳にした。『ひょっとしたら、答えはこれかもしれない』と思い、より詳しく追求することになりました」
スポーツビジョンとは「スポーツをする上で必要な総合的な視機能」をさす。サッカーをする場合にも、まず静止視力がよくなければ始まらない。その上で、動いているものを見る力、距離感をつかむ力、瞬間的に情報を捉える力などが求められてくるのだ。
【スポーツビジョンで分析する視機能】
■01 静止視力
静止している目標を見るときの視力
■02 眼球運動
衝動性眼球運動による視線移動の能力
■03 KVA動体視力
まっすぐ自分の方に近づく目標を見るときの視力
■04 DVA動体視力
眼の前を横に移動する目標を見る能力
■05 深視力
距離の差を感じる能力
■06 瞬間視
瞬間的に多くの情報を認知する能力
■07 眼と手の協応動作
眼でとらえた目標に素早く手で反応する能力
■08 コントラスト感度
白黒の微妙なコントラストを識別する能力
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