香川はインサイドハーフでの先発が濃厚
今年の締めくくりとなるカンボジア戦。先日のシンガポール戦でベンチスタートだった香川真司が4-2-3-1のトップ下、あるいは今季のドルトムントと同じ4-1-4-1(見方によっては4-1-2-3)のインサイドハーフとして先発出場すると予想される。
より採用の可能性が高いのは後者の方だ。実際に前日練習の最後に行われた10対10+フリーマン(武藤嘉紀)のハーフコートマッチでも中盤を逆三角形にしていた。
カンボジアはシンガポールと同じく自陣に守備を固めてくるはずだが、システムが5バックをベースにしており、4-2-3-1だと相手に数的優位でチャレンジ&カバーされる噛み合わせになってしまう。
その状態から流動的にずらす方法もあるが、あらかじめ4-1-4-1あるいはウィングをワイドに取る4-3-3にした方が、5バックとの相性は良いのは確かだ。
香川、長谷部誠、山口蛍の中盤になった場合は長谷部が中盤の底に構え、山口が右のインサイドハーフの位置で臨機応変にバランスを取り、香川が組み立ての中心を担いながら前線に顔を出していく関係になる。
香川がボールを多く触り、そこから前を向いてプレーの選択肢を広げることで、多くのチャンスを作ることができるはず。もちろん、流れによっては山口や長谷部が香川を追い越してフィニッシュに絡むプレーも有効になる。
シンガポール戦と同様にサイド攻撃を活用して相手のディフェンスを揺さぶりながら、中央では速いパスを駆使してディフェンスを崩す、そうした状況を継続的に作り出せるほどゴールの可能性は高まるはず。
また、カンボジア戦で4-1-4-1を採用するのは相手のシステムとの兼ね合いもあるが、手応えを掴めれば高い位置に厚みを出すためのオプションにもなっていきそうだ。