G大阪戦勝利を喜ぶ広島の選手たち【写真:Getty Images】
明治安田生命J1リーグ2ndステージ第16節が7日に行われ、全国各地でシーズン終盤らしい熱戦が繰り広げられた。
【ガンバ大阪 0-2 サンフレッチェ広島】
前半は両チームスコアレスで終えたが、55分にドウグラスの直接FKで広島が先制する。そしてこのプレーでG大阪のGK東口順昭がひざを負傷して交代を余儀なくされた。
J1通算得点記録のかかる佐藤寿人にゴールは生まれなかったが、後半終了間際の89分にも清水航平のゴールで加点した広島が3連勝で2ndステージと年間優勝に大きく近づく勝ち点3を獲得した。G大阪は年間順位でFC東京に逆転され、チャンピオンシップ出場が危うくなっている。
【浦和レッズ 1-1 川崎フロンターレ】
大久保嘉人の出場停止に注目が集まったゲームは、立ち上がりから押し込んだホームの浦和が28分に興梠慎三のループシュートで先制点を奪う。しかし、1点リードのまま終えるかと思われた前半終了間際の44分、森谷賢太郎にゴールを許して川崎Fに追いつかれてしまった。
後半も浦和がボール持つ時間が長かったものの、川崎Fにもチャンスを作られる。それでもGK西川周作を中心とした守備で最少失点に抑えたが、あまりに痛いドロー決着。年間総合首位争いをしていた広島に2ポイント離され、今年2つ目のタイトルが遠のいてしまった。
【ヴィッセル神戸 2-1 松本山雅FC】
ボールポゼッションで上回って松本ゴールに迫りたい神戸だが、相手の積極果敢なプレスと強烈なカウンターに苦しめられ、42分に阿部吉朗のゴールで松本に先制を許してしまう。
後半も相手のカウンターに苦しめられる展開が続いたが、ネルシーニョ監督は選手交代でフォーメーションを変更。そこからリズムを掴むと、85分に森岡亮太、93分にペドロ・ジュニオールがゴールを陥れて松本に逆転勝ちを収めた。
この結果、松本は来季のJ2降格が決定。大きな期待を寄せられながら1シーズンで元いた場所へ戻ることとなってしまった。
【その他の試合】
ともに降格が決まっているチーム同士の対決は、清水エスパルスに軍配が上がった。14分に澤田崇のゴールで先制すると、77分に鄭大世が加点。ホーム最終戦で勝利したいモンテディオ山形の反撃をディエゴの1点に抑え、1-2で清水が勝利を収めた。
10戦負けなしと好調の横浜F・マリノスはアウェイ鹿島に乗り込んだが、序盤から相手に主導権を握られ10分にはカイオの一発で先制を許してしまう。さらに64分に再びカイオが決めて勝負あり。2-0で敗れた横浜FMはステージ優勝と年間3位の可能性が一度に消滅してしまった。一方の鹿島はわずかながら2ndステージ制覇に望みをつないでいる。
湘南ベルマーレはアウェイながら30分、高山薫がJ1通算1万9000点目のゴールで先制すると69分に菊池大介が追加点を奪ってアルビレックス新潟を0-2で下した。降格の可能性を残していた新潟は破れてしまったが、松本が神戸に負けたため来季のJ1残留を決めている。
攻撃陣が爆発した名古屋グランパスはヴァンフォーレ甲府を4-2で退けた。12分にバレーの得点で先制を許すも、31分と74分にノヴァコヴィッチ、35分に永井謙佑。56分に田口泰士がゴールを挙げ、前節に続く4得点でホーム最終戦を締めくくっている。
サガン鳥栖は開始1分で6試合ぶり先発のエース豊田陽平が決めて先制する。その後はベガルタ仙台の攻勢に対して苦しむ時間が続いたが、粘り強い守備で耐えきり、ホーム最終戦を1-0の勝利で終えた。
年間3位でのチャンピオンシップ出場を目指すFC東京は16分に森重真人がPKを沈めて先制する。一方の柏レイソルはすでに監督の退任も発表されており、モチベーションの差は明らか。後半は幾分改善されたが、結局FC東京の堅い守備を崩せず0-1で敗れた。この試合で勝ち点3をもぎ取ったFC東京は、順位をひとつ上げて目標に一歩近づいている。
7日に行われたJ1 2ndステージ第16節の結果は以下の通り。
山形 1-2 清水
鹿島 2-0 横浜FM
浦和 1-1 川崎F
新潟 0-2 湘南
名古屋 4-2 甲府
神戸 2-1 松本
鳥栖 1-0 仙台
柏 0-1 FC東京
G大阪 0-2 広島
【了】