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就任3ヶ月でチームを歓喜に導いた石井監督「どのタイトルも素晴らしい優勝」

text by 編集部 photo by Asuka Kudo / Football Channel

就任3ヶ月でチームを歓喜に導いた石井監督「どのタイトルも素晴らしい優勝」
鹿島アントラーズの石井正忠監督【写真:工藤明日香 / フットボールチャンネル】

【鹿島アントラーズ 3-0 ガンバ大阪 ヤマザキナビスコカップ決勝】

 ヤマザキナビスコカップ決勝が31日に行われ、鹿島アントラーズが3-0でガンバ大阪を破って3年ぶり6度目の優勝を果たした。

 試合後、鹿島の石井正忠監督は就任3ヶ月での初タイトルの喜びを噛みしめながら「非常にタフな戦い、拮抗した戦いになるのではないかと思っていました。比較的うちが主導権を握れる展開になってはいましたけれども、(G大阪は)カウンターの勢いがあって、そこをうまくいなしていけたというのは非常に良かった」と、冷静にゲーム内容を振り返った。

 そして「ディフェンス陣だけではなく、前線からの守備が非常に効いていて、うちらしい展開で試合を終えることができた」と、チーム全員の奮闘を称え、90分間途切れなかった守備面の集中力を勝因に挙げた。

 中でも大会MVPを獲得したキャプテン小笠原満男の姿勢は石井監督の眼に輝いて映ったようだ。試合前のミーティングで「ここで勝つと負けるとでは本当に違う」と声をかけてチームを奮い立たせたベテランの弛まぬ努力がJリーグ史上最多となる17個目のタイトルにつながったと考えている。

 決勝でのプレーも石井監督は「前半は目立たなかったと言われるかもしれないですけど、僕自身は非常にこぼれ球への反応だったり、挟み込みにいくタイミングだったり、非常によくやってくれていたなと思っていて、後半はうちが点を取ったことによって、少しオープンな展開になってしまったことで、よりそれが目立ったのではないか」と述べ、華やかでない仕事を淡々と完璧にこなす姿を称賛した。

 トニーニョ・セレーゾ氏からチームを引き継いでわずか3ヶ月。瞬く間に崩壊寸前の集団を立て直してタイトルまで導いたが、石井監督にとってこの優勝はこれまでのものと何ら変わらぬ喜びだった。

「僕にとっては選手のみんながああやって喜んでいる笑顔とか、サポーターの人たちがあれだけ喜んでくれる姿を見れば、どのタイトルも素晴らしい優勝だと実感しました」

 今季のJ1も残り2試合。タイトルの歓喜を取り戻した常勝・鹿島は、逆転ステージ優勝に向けて大きく弾みをつける重要な1勝を掴んだ。石井監督とともに、2つ目の“喜び”を手に入れてチャンピオンシップ制覇するべく次の試合へと視線を向けている。

【了】

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