チーム内での地位を盤石なものとした長友
「今季最高のインテルだった」。前節のウディネーゼ戦後、インテルのマッツァーリ監督は自信を持ってそう語っていた。そして続くリボルノ戦では、ほぼこのままのメンバーでチームを固めてきた。
カバーリングに難のあるグアリンをセカンドトップに上げ、守備の負担を減らすとともに攻撃の自由を保証。また戦術理解に手間取るコバチッチはベンチに、その分攻守に身体を張れるタイデルがスタメンを勝ち取った。
もちろん、アウトサイドは長友とジョナタンで不変だ。長友とのポジション争いに敗れたアルバロ・ペレイラに至っては、リボルノ戦を前に代表へと出発した。もはや長友の立場は盤石であるが、そろそろ10試合ぶりにゴールも見たいところだった。
本人の意識は高く、試合中は頻繁に前線に走り込んでいる。もっともその全てでボールが来るわけではなく、また来ればベローナ戦では巻いたシュートがポストに当たり、ウディネーゼ戦ではワンツーからのシュートが外れるなどツキにも見放された。しかしリボルノ戦では、ついにそれが実った。今季自身3ゴール目は、試合を決定づける貴重な追加点だった。
この試合も前半から積極的に攻撃に参与していた。早速7 分、ロランドのミドルパスに反応し裏のスペースへ飛び出す、ライン際で突破を図るが、ボールはタッチを割った。その後も味方がゴール前にボールを運んだ時には必ず前に詰めた。ジョナタンやタイデルの右クロスには必ずファーに走り込み、グアリンやパラシオが前で潰れればこぼれ球を拾いに行った。
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