八百長の存在が疑われるエル・クラシコ【写真:Getty Images】
世界で最も注目される試合の一つである“エル・クラシコ”に八百長の可能性が浮上している。
11月21日に行われる“エル・クラシコ”ことレアル・マドリー対バルセロナの試合だが、試合を裁く審判団のうちの一人が外部からのプレッシャーを訴えた。22日付け『マルカ』が報じている。
同紙によると、クラシコの審判団の線審の一人となるとみられる人物が、今週月曜に「バルセロナへ不利な判定を求める提案および圧力」を審判技術委員会のメンバーから受けたという疑惑をバルセロナの検察対汚職捜査部に届け出たとした。検察が受理するかは現状ではわかっていないが、既にスペイン国家憲兵の調査が開始されたとしている。
その人物は“内部の人間”から、「きわどい判定は、その役割上大きな反響を生む主審が判断せず、“線審が判断を下す”よう暗示された」指令を受けたとした。
さらに指令に否定的な回答を行なったその人物は、その後、審判技術委員会のメンバーであるホセ・アンヘル・モラレス氏と見られる人物から電話で連絡を受け、「指令を受け入れなければ出世に響く」との”警告”を受けたとしている。検察に届け出た訴えによれば、同氏は「このような圧力は初めてではないが、年々メディアの干渉が強くなり、現在は過去より”巧妙に”行っている」と発言している。
その人物は追跡・迫害を恐れ身分を明かしていないが、彼の同僚たちも同じ圧力を受けたとした。この情報が公表される事で、さらなる圧力、一方が不利になるジャッジの実行を止めることを望んでいるとした。
この訴えが真実であれば、2006年に起きたイタリアサッカーの八百長問題である“カルチョーポリ”に匹敵する事件となりうる。カルチョーポリは先日裁判によってルチアーノ・モッジ氏に無罪判決を下したが、果たしてスペインサッカー界はどのような結末となるのだろうか。
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