アタッキングサードで数多くプレーする攻撃性
一般的に、サッカーの花形はストライカー、ウイング、攻撃的MFといった前線の選手である。
リーガエスパニョーラ第8節、サンチャゴ・ベルナベウで行われたレアル・マドリー対レバンテの一戦。試合前には、昨季の欧州各リーグ中で最も得点を決めた選手に贈られる「ゴールデンシュー」の表彰式が行われた。
受賞したのは、もちろんクリスティアーノ・ロナウド。リーグ戦の出場35試合で48得点という驚異的な得点数を記録し、黄金のシューズを模ったトロフィーを授与された。
そして、試合では1ゴール1アシストを記録。自らの名誉ある賞を祝うかの如くチームを勝利に導いた。
しかし、現在のマドリーにおいて、何より欠かせない存在となっているのが左SBのマルセロだ。若い頃から、その攻撃性を高く評価されていたSBだが27歳となった今、攻守に渡って存在感を発揮している。
3-0と快勝したこの試合、マルセロは26分にクリスティアーノ・ロナウドとの連係から先制点をゲット。相手DFに体を寄せられながらも強靭なフィジカルで抑え込み、左足でネットを揺らした。
その後は文字通りに左サイドを支配。ボールタッチはピッチに立った28人で唯一3桁を超える115回を記録。両チームトップとなる90本のパスを送り、クロスも9本蹴り込んだ。
さらに最終ラインから5度ドリブル突破で相手DFを切り裂き、3度のチャンスを演出。ボールを持ってプレーした位置を示す「アクション・エリア」でも敵陣で過半数を超える61.29%を記録した。
また、アタッキングサードでも36.29%と高い数値を出している。これは、マルセロが“攻撃的サイドバック”と称される証ともいえるだろう。