最終段階でも変えやすい1トップ
今月16日のオランダ戦と19日のベルギー戦に向けたメンバーが発表された。10月の東欧遠征からは乾貴士とハーフナー・マイクが外れ、ボランチの高橋秀人とFWの大迫勇也が復帰したが、期待されたフレッシュな選出は無かった。
もっともザッケローニ監督は、スタメンを固定した10月の2試合と違い新しい選手をテストするプランを明かしており、23人の中でも思い切った選手起用があるのか注目されるところだ。1トップはここ数試合で先発出場しながら結果の出ない柿谷に大迫が挑む構図となる。
東アジアカップではそれぞれ存在感を示し得点もあげた2人のストライカーだが、その後の数試合で持ち味を発揮できているとは言いがたく、それがノーゴールという結果の要因になっていることは確かだ。
自分のスタイルをいち早く味方に理解させ、チームの中に組み込めた方が、本大会に向けた競争で優位に立つはずだが、最終段階で最も変えやすいポジションでもある。
今回の2試合で彼らがチームにフィットしない様なら、3月の試合では別の1トップ候補がメンバーに名を連ねる可能性が高まるだろう。その意味でも、彼らには高いライバル心と危機感を持ってオランダ戦とベルギー戦に臨んで欲しいところだ。
ここ5試合で4試合に先発している柿谷は高いポジションをキープして、2列目の選手にスペースをもたらしている点では一定の評価ができる。相手センターバックとの駆け引きには見応えがあるものの、そうした動き出しが味方のパスを引き出すトリガーにできていないことが大きな問題だ。