またも前半の戦いに課題
【日本 1-1 イラン 国際親善試合】
ヴァイッド・ハリルホジッチ監督率いる日本代表は13日、イラン・テヘランのアザディスタジアムでイラン代表と対戦し、1-1で引き分けた。
アジア屈指の実力を誇る相手との一戦。日本はシリア戦から5人を入れ替えた。GKに西川周作を起用し、最終ラインは米倉恒貴、森重真人、吉田麻也、酒井高徳の4人。ダブルボランチは柴崎岳と長谷部誠が組み、トップ下には香川真司が入った。そして前線は左に宇佐美貴史、右に本田圭佑、トップの位置に武藤嘉紀となっている。キャプテンマークは長谷部が巻いた。
立ち上がりはイランが主導権を握り、日本は何度か自陣深くまで攻め込まれる。
シリア戦の後半のように、選手同士の距離感を近く保つ日本。だがサイドの選択肢が減り、攻撃が詰まってしまう。前線にもボールがなかなか収まらず、攻撃の時間を作ることができない。
イランは23分、早々に選手を交代する。日本27分、長谷部が遠目からシュートを狙うもGKにセーブされる。日本は決定機を全く作ることができず、時間だけが過ぎていく。
そしてアディショナルタイム、日本は吉田麻也がPA内でのファウルを取られてPKを献上。デジャガーのシュートは西川が弾くも、こぼれ球をトラビに決められ、ビハインドを背負うこととなった。
後半、日本は香川に代えて清武弘嗣を投入する。清武はそのままトップ下に入った。48分、日本が同点に追いつく。右サイドから本田が左足でクロスを送ると、GKが弾いたボールが競り合っていた武藤に当たり、ゴールへ吸い込まれた。武藤は昨年9月以来、約1年ぶりのゴールとなった。
日本は58分らカウンターから武藤が抜け出すも、飛び出したGKにブロックされる。こぼれたところに本田が詰めるも決められない。59分、宇佐美に代えて原口元気を投入する。
さらに66分、本田を下げて岡崎慎司をピッチに送り出す。武藤が右サイドに移り、岡崎が最前線に入った。72分には柴崎に代えて柏木陽介を投入する。
同点のまま試合は進むが、イランのデジャガーはポジショニングの良さで相手のマークから逃れ、ボールを受けると果敢にゴールを狙ってくる。日本の脅威となっている。
日本は75分、酒井に代えて丹羽大輝、88分には武藤に代えて南野拓実を投入する。南野は代表デビューとなった。
試合はこのまま1-1で終了。アジア最高レベルの相手に劣勢を強いられる時間が長かったハリルジャパン。まだまだ高めなければならないことは多い。それが確認できたことは収穫と捉えて良いだろう。
【得点者】
45+2分 0-1 トラビ(イラン)
48分 1-1 武藤嘉紀(日本)
【了】