「より動き出しの質を高める準備を」
13日の国際親善試合・イラン戦が2日後に迫ってきた。9日からテヘランで調整を続けている日本代表だが、メディア公開だった最初の2日間とは違い、11日は冒頭15分以外、報道陣を締め出しイランを想定した戦術確認を2時間近くに渡って取り組んだ。
「イランの映像は今日の午前中に見て、セットプレー対策を含めていろいろやりました。それなりに手強い相手なんで、親善試合関係なく公式戦のつもりでやりましょうと。相手のフィジカルの強さを分かったうえで、こちらもしっかりデュエル(決闘)をしようと選手には話しています」
日本サッカー協会の霜田正浩技術委員長はFIFAランクアジア最高の31位の相手に、本気モードでのぞんでいるヴァイッド・ハリルホジッチ監督の思惑を代弁していた。
相手のフィジカルや球際については、本田圭佑(ミラン)も警戒心を募らせた部分。8日のシリア戦(マスカット)についても「岡崎(慎司=レスター)があれだけガツガツ来られてやられるっていうのは、アジアレベルで考えてもあり得ないこと」と驚きを隠せない様子だった。
イランの個の強さは、シリアをはるかに超えている。しかも彼らの最終ラインは、オマーン戦の得点者であるホセイニ(ナフト・テヘラン)を筆頭に185㎝超の選手がズラリと揃っている。前線が小柄な日本としては、いかに相手の強さと高さに対峙していくかが、非常に重要なテーマになるのだ。
「中で普通に競り合っても勝てないので、工夫しなければいけないですし、ロングボールだけでは厳しいので、しっかりと足元でコントロールしつつ、動き出しの質をこの前よりさらに上げて、相手と駆け引きをしていきたいなと思ってます。
やっぱり僕たちは足元や低いボールで勝負してますし、それがチームの基本になっている。フィジカルの強い相手には、より動き出しの質を高めるいい準備をしていかないといけない」と香川は強調していた。