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日本代表 9年前

【現場記者の目】岡崎、“アジアキラー”の真価発揮へ。「世界基準の決定力」を示せるか

グループ首位のシリアと対戦する日本代表。これまでの相手とは一線を画すチームだけに、岡崎慎司の活躍は不可欠なものといえる。所属するレスターでは献身的に貢献するものの、ゴールからは遠ざかっている。最終予選進出へ“アジアキラー”と呼ばれた決定力を再び発揮できるか。

text by 元川悦子 photo by Getty Images

酷暑に劣悪なピッチ。外的要因とも戦う日本代表

【現場記者の目】岡崎、“アジアキラー”の真価発揮へ。「世界基準の決定力」を示せるか
3年前の2012年11月、同じ猛暑のオマーンで貴重な1点を叩き出している岡崎慎司【写真:Getty Images】

 目下首位に立つシリアに敗れれば、自力での1位通過がなくなり、2018年ロシアW杯アジア最終予選進出に早くも暗雲が立ち込める日本代表。

 2014年ブラジルW杯からの悪循環を断ち切るうえでも、8日の天王山は絶対に落とせない。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督と選手たちは7日、中立地・マスカットの試合会場であるシーブ・スタジアムでの最終調整を行い、本番への臨戦態勢を整えた。

 17時のキックオフ時間は気温35度前後に達する暑さ。スタジアム内は蒸し風呂状態で、ピッチもデコボコの地面の上に深い芝生が植えてある劣悪な環境。日本や欧州と違って相当なやりづらさだろう。日本はこうした外的要因とも戦わなければならないのだ。

 国際Aマッチ通算46ゴールを奪っているエースFW岡崎慎司(レスター)も「暑さには慣れないですね。欧州は涼しいし、この暑さはなかなか難しい。気持ちでやるしかない」と苦笑いするしかなかった。

 それでも彼は3年前の2012年11月、同じ猛暑のオマーンで貴重な1点を叩き出している。それがブラジル大会最終予選のオマーン戦だった。

 1-1で迎えた終了間際、酒井高徳(HSV)の左クロスに遠藤保仁(G大阪)がニアでつぶれ、こぼれ球に飛び込むという実に岡崎らしい一撃で、W杯切符に王手をかけたのだ。アジア予選のここ一番の局面で、彼は必ずと言っていいほど結果を残してきた。今回もゲンのいい場所で、その再現を見せるしかない。

「ゴールを奪うためには、自分が主導権を握って動き出すことが大事。味方に合わせるというよりは、自分が状況状況で最善のポジションを取って、チームを引っ張っていくことだと思う。それでゴールまでの自分の動きを味方に生かしてもらえれば、あとは決めるだけ。それを明日は心がけたい」と岡崎はゴールに至る流れを具体的に思い描いている様子だった。

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